初期費用について
物件探しをする際の、様々な条件についての解説をしていきます。
気になる項目を"クリック”して解説をご覧ください。
- 初期費用の主な項目
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・敷金
賃貸借契約をする際に、貸主に預けられる金銭です。
東京周辺の賃貸物件の慣習として、敷金2ヶ月分が一般的です。
・礼金
賃貸借契約をする際に、貸主に対し謝礼として支払われる金銭です。
(敷金のような退去後の返還はありません。)
東京周辺の賃貸物件の慣習として、礼金2ヶ月分が一般的です。
・前家賃
賃貸物件の賃料は、ホテルなどの後払いではなく前払いをして頂きます。
基本的には1ヶ月分+日割り賃料になります。
・保険料
入居するお部屋の家財保険。
・仲介手数料
仲介をする不動産会社への報酬。賃料の1ヶ月分+消費税が一般的です。
・保証委託契約金
連帯保証人ではなく、保証を保証会社に頼む場合に支払う契約金。
賃料・管理費・駐車場利用料等、
1ヶ月分の総費用の50%~100%が一般的です。
・その他手数料
事務手数料・鍵交換費用等、の費用がある物件もあります。
・契約時の初期費用以外の費用
引越費用・家財購入費用、など。
- 敷金ってなに?
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敷金とは、賃貸借契約をする際に、貸主に預けられる金銭です。
東京周辺の賃貸物件の慣習として、敷金2ヶ月分が一般的です。
それは、
1.入居後の賃料の不払い・未払いに対する担保として。
2.借主である入居者が負担すべき修繕費用や原状回復費用の前払いとして。
賃貸条件の額(賃料の○ヶ月分)貸主に預けられます。
預けられた敷金の返還は、
上記2点の負担分を差し引いた残額が、退去後に返還されます。
※入居期間中の必要な修繕、退去時の通常損耗の復旧は基本的に貸主が行います。
※借主である入居者の故意・過失等、通常使用の範囲外の損耗の復旧は借主負担。
※契約書の特約に、退去後のクリーニング費用負担を求められるのが一般的です。
※契約書の特約に、「敷引き1ヶ月分」と差引分を事前に決める場合もあります。
- ★敷金の注意点1 敷金0物件
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敷金0物件とは、賃貸借契約の際に、
貸主に預けられる金銭が無い条件の物件です。
「敷金ってなに?」の項目で、記載している様に、
退去後の原状回復に伴う、借主負担分の費用が発生した場合は、請求されます。
そのため、
1.入居時の初期費用は抑えられるが、退去時・退去後に別途費用が増えます。
2.敷金の名目ではなく、
保証金等の別名で敷金と同義の預り金がある場合があります。
3.退去後のクリーニング費用請求が無い代わりに、
契約時にクリーニング費用等の項目で事前徴収する場合があります。
よくある項目(清掃費用・抗菌消臭費用・エアコンクリーニング費用等)
募集条件として、【敷金0物件】だとしても、
その他の条件項目の内容を確認しないと、
初期費用の金額を少なく抑えることが出来ない物件もあるのでご注意ください。
- ★敷金の注意点2 ペット飼育等による敷金増額
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敷金とは、契約終了後の原状回復義務等に基づく金銭ですが、
通常の住居使用以外の用途などを含め、居住した際のリスク増加を考慮して、
敷金の増額・積み増しの条件変更を求められる場合があります。
敷金積み増しの主な案件
1.ペット飼育を希望する場合
ペット飼育の際は、お部屋内で広範囲の損耗がある場合を考慮して、
(糞尿等による匂い・シミ。壁・建具へのひっかき傷等)
予め1ヶ月分程度の積み増しをすることが、一般的に多くあります。
また、敷引きが事前に取り決められる事もあります。
2.SOHO・事務所利用を希望する場合
事業を伴う使用については、
敷金を積みます事で賃料の未払い等の担保として、
保証金の意味合いの積み増しを求められる場合があります。
- 礼金ってなに?
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礼金とは、賃貸借契約をする際に、貸主に対し謝礼として支払われる金銭です。
(敷金のような退去後の返還はありません。)
東京周辺の賃貸物件の慣習として、礼金2ヶ月分が一般的です。
近年では、住居として賃貸物件で暮らす方が増えていますが、
一昔前では持ち家(自己所有・借地)が一般的であり、
一人暮らし・核家族用に建てられた集合住宅のお部屋は多くありませんでした。
戸建の物件も、2世帯・3世帯が暮らす家が多く、
空いている部屋に親元を離れた学生等に食事付で貸し出す様な、
居候として受け入れる事や、学生寮・独身寮の利用が一般的な時代がありました。
最近の核家族向けや、一人暮らし用の部屋の賃貸物件が、まだ少ない時代に、
入居を受け入れてくれた物件オーナーの大家さんに、
感謝の意味で支払われた金銭が慣習化されたものです。
また賃貸物件の維持・管理にも少なからず費用が掛かるので、
その維持・管理への謝礼の意味も含まれています。
往時は、管理費の概念は一般的では無く、
そして賃料としての月々の金額も低額に設定している事も多く、
入居の際の初期費用として賃料の2ヶ月分を納める慣習になりました。
- ★礼金の注意点1 礼金0物件
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礼金0物件とは、賃貸借契約の際に、貸主への謝礼金が無い条件の物件です。
「礼金ってなに?」の項目で、記載している様に、
物件オーナーの貸主への謝礼の意味の金銭ですが、
その中には賃貸物件の維持・管理への謝礼も含まれています。
新たに入居者募集をする際に発生する費用は、様々なものがありますが、
礼金0物件(および礼金1ヶ月分)では、
その様々な費用を別途請求される場合があります。
主な費用としては、
1.鍵の交換費用
2.各種清掃費用(エアコン清掃・除菌消臭処理等)
3.事務手数料
4.サポート費用(入居サポート・駆けつけサービス等)
また、賃貸物件は長く住んでもらう事を想定した条件・賃料設定をしているので、
契約・入居後の短期解約をした際に、
違約金を支払う特約を契約に加える場合があります。
(6ヶ月以内の解約時は賃料の2ヶ月分・1年未満の解約時は賃料の1ヶ月分など)
- 前家賃ってなに?
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前家賃とは、賃貸借契約をする際に、初期費用として支払われる家賃です。
一般的には、
① 契約開始日から、当月末までの日割り賃料。
② 契約開始翌月の一ヶ月分の賃料。
上記の金額の合計を契約時の初期費用として請求されます。
入居後の毎月の賃料は、
当該月の前月末頃(契約時に支払い期日が指定される)に、
支払うことになります。
その為、
【6月15日に契約開始の場合】
① 6/15~6/30(16日間)月額賃料÷30日×16日の日割り賃料。
② 7月分の月額賃料。
上記の合計が前家賃として契約時の初期費用として請求されます。
そして、
8月分の賃料は、7月末頃の指定期日までに振込等で支払う事になります。
※初期費用を抑える為に、契約開始日を月末に設定して、
前家賃を、①当月の数日分賃料+②翌月の賃料として、
ほぼ1ヶ月分程度になるように、調整される方もいます。
※月初に契約開始日を設定した場合、
基本的には①当月分日割り賃料+②翌月賃料になります。
(ほぼ2ヶ月分の前家賃になります。)
当月分のみが契約時に支払われる場合もありますが、
物件毎に、規定が違いますので確認、ご相談下さい。
※管理費・共益費がある物件は、
賃料と同様に初期費用請求と毎月の支払になります。
- 保険料ってなに?
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保険料とは、住宅用総合補償保険の保険料の事になります。
賃貸住宅に入居するあなたを、
さまざまな災害や事故から守る為に、総合的に補償する保険になります。
どの物件と契約することになっても、必ず保険に加入をしなければなりません。
賃貸契約する物件毎に、指定の【住宅用総合補償保険】がある場合があります。
保険の補償内容は、基本的に各保険会社とも同様ですが、詳細はご確認下さい。
一般的な補償内容
① 賠償責任補償(3,000万円まで等)
・借家人賠償責任保険
住宅が火災などにより損壊し、住宅の所有者(貸主)に対する、
法律上の損害賠償責任を負担した場合。
(あなたが暮らす部屋からの出火・漏水等、建物・近隣への損害)
・個人賠償責任保険
日本国内において日常生活に起因する法律上の損害賠償責任を負担した場合。
(室内・屋外・遠方も含め、自転車事故などあなたに責任のある損害)
② 家財補償(ご希望の設定により変動:200万円程度~設定額まで)
・火災、落雷、水害等の自然災害による家財の損害
・破裂、爆発、外部からの漏水、飛来物等の事故による家財の損害
・盗難、暴動等の事件による家財の損害
・室外に持ち出された家財の損害
・損害に伴なう各種費用
※加入する保険内容により、対応する費用に違いがあるのでご確認ください。
※入居後、室内・室外を問わず、何か被害・損害が発生した場合は、
(責任の有無に関わらず)費用負担の保証を受けられるかの確認も含め、
加入保険窓口に相談することをオススメします。
- 仲介手数料ってなに?
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仲介手数料とは、不動産契約をする際に、物件を紹介(仲介)した、
不動産会社に支払われる報酬としての料金です。
あなたが支払う仲介手数料は、
賃貸物件の場合、契約する物件の
【月額賃料の1ヶ月分+消費税】の金額が一般的です。
【宅地建物取引業法】の賃借の媒介(仲介)では、
宅地または建物の貸借の媒介において、
宅地建物取引業者が依頼者双方から受けることのできる報酬額の上限は、
合計で借賃の1月分+これに対する消費税額である。
(この額には報酬に係る消費税相当額を含む)
上記の様に定められています。
仲介を行う不動産会社は、
貸主(物件オーナー)と借主(あなた)の、
双方から、仲介手数料を受け取る事ができ、
その合計が【月額賃料の1ヶ月分+消費税】になります。
- ★仲介手数料が無料とか50%とか、違うのはなぜ?
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物件の紹介(仲介)を行う不動産会社は、
貸主(物件オーナー)と借主(あなた)の、
双方から、仲介手数料を受け取る事ができ、
その合計が【月額賃料の1ヶ月分+消費税】になります。
不動産会社の広告で、
【仲介手数料50%】【仲介手数料・無料】というのを見た事があると思います。
これは、仲介手数料の支払いを貸主が負担(一定額~全額)をしている状況です。
または、不動産会社が受け取る報酬を減らしている状況になります。
貸主(物件オーナー)が仲介手数料を…。
全額負担している場合は、
あなたが支払う仲介手数料は無料。
半額負担している場合は、
あなたが支払う仲介手数料は半額。
になります。
一般的には、
貸主(物件オーナー)が物件募集管理を行う不動産管理会社に報酬を出し、
借主(あなた)が、あなたに物件を紹介した不動産仲介会社に報酬を出す。
物件管理に関する手数料は、貸主(物件オーナー)負担。
物件紹介(仲介)に関する手数料は、借主(あなた)負担。
となっています。
ちなみに、不動産会社の仲介としての報酬は、
成果報酬としての【仲介手数料】のみになります。
賃貸借契約を締結する、成果を得られなかった、
相談・紹介・説明・手配・案内などの業務を行っても、
報酬の請求をあなたにすることは、ありません。
なので、
借主(あなた)からの報酬で賃貸物件を仲介する不動産会社は、
あなたの為に動いてくれ不動産会社と言えます。
・あなたの要望を実現する為の物件紹介・案内など。
・物件オーナーとの条件交渉・調整など。
あなたに契約締結・成約して頂き、報酬を得るために働きます。
また、
貸主(物件オーナー)からの報酬で仲介をする不動産会社は、
物件オーナーの為に、空室を埋めるべく動く不動産会社と言えます。
・物件オーナーの意向に沿う範囲で、あなたに物件紹介・案内など。
・物件オーナーの意向に沿う範囲で、賃貸契約をまとめます。
どちらも、成約したいことに変わりはないので、
あなたが、仲介手数料の割合で考慮して不動産会社を選ぶことが出来ます。