おもてなしのお礼に…の巻
2016年05月14日
Ciao! あこさんの “ちょっと聞いてよ!”
おもてなしのお礼に…の巻
イタリアトリノでこんなタイトルの記事が書かれています。
“トリノ発、自治体は難民の皆様を町の公園を
清掃する取組みに活用することにします!”
CC0 Public Domain SplitShire トリノ ヴィットリオ広場
トリノ市はAmiat社との間で
(トリノの町の土壌衛生サービス、廃棄物の収集・処分を
40年にわたって管理・統合的に業務を行っている会社です)
こんな取り決めを交わしました。
トリノ市が難民に提供した手厚い保護のお返しに、
美しいトリノの町を取り戻すために、
今度は難民の皆様に貢献して頂こうではないかというお話ですぅ…
トリノ副市長Tisiさんの提案で、
市と民間会社が一緒になり、ボランティア活動の一環として、
コストゼロでこの取り決めが実行されるようです。
難民の人たちは志願して町の公園や歩道を公共の利益のために
ボランティアとして無料でお掃除するんです。
CC0 Public Domain Alexas_Fotos
何故って、
トリノ市が自分たちを手厚く保護し受け入れてくれたお返しに、
今や地域住民の一員であるという自覚のもとに感謝の気持ちを
示す場を市当局が作って差し上げるということなのです。
(へ~、凄いこと考えるものだねぇ…)
仕組みは、こんな風。
12週間ワンクールで、様々な仕事のチームに分割される予定、
各チームは20人で、毎土曜の朝に6時間のお仕事をすることになります。
各チームは、移民の人たちと廃棄物収集会社の従業員で構成され、
市のいたるところの道路や小公園をきれいきれいにする予定なんです。
みなさんは、このような取組みをどう思いますか?
日本人には難民の概念が身近ではないから少し戸惑ってしまいますよね。
言葉の違いもよくわからないし…
一般的には
移住者は自発的により良い仕事、より良い生活の条件を探すために
(個人的な理由で)母国を離れる人たち。
自分の国で迫害されていなくてリスクなく安全に帰国することが出来ます。
難民(rifugiati)は
法律的に難民という地位を認められている人たち。
様々な理由(戦争、貧困、飢餓、自然災害など)によって
生命の危険にさらされ、他の場所での保護を受ける必要がある人たち、
自ら母国に戻ることが出来ない人たちです。
逃亡者(profughi)は
母国を出て難民の地位や国際的な保護の形態を取得するために
難民認定の決定を待っている人たちです。
実際問題、この記事のタイトルを目にしたとき、結構衝撃的で、
ちょっと行政の上から目線みたいなものを感じたんだけど、
難民の人たちは、純粋に受入国に感謝の気持ちを表せる好機と
感じてるのかなって疑問に思ったりもして…
こういう方法が公共の福祉と難民の人たちの心情とのバランスを
うまく保てるものなのかどうなのか…。
よくわからない。というのが私の率直な感想!
ちょくちょくこの辺の記事も紹介してみますので、
みんなの考えも教えてちょ!